英国IFA認定PEOTアロマセラピストが紹介する精油のプロフィール
Pinus sylvestris(パイン・ニードル / スコッチ・パイン)
お正月にちなんで…ということでもないのですが1月は「松」の精油をピックアップしたいと思います。松(パイン)のエッセンシャルオイルには色々な種類がありますが、一般的に使用されているパインといえば Pinus sylvestris。最初に甘みが、そしてすぐにやさしいスッキリ感がやってくる心落ち着く「森の香り」です。
かのイブン・シーナは肺の治療に用い、ジャン・バルネ博士は呼吸器の障害に改善が期待できる植物であるとしていました。一方、精油の安全性ガイド第2版* によると、コミッション E モノグラフ* では気管支喘息および百日咳には禁忌であるとの記述があるとのこと。コミッションEはハーブのモノグラフなので、エッセンシャルオイルと完全一致するわけではありませんが、様々な角度からその植物を見ることは大切なことと考えますので引用しておきます。
このエッセンシャルオイルは主に呼吸器系のトラブルの際に、その他関節炎や筋肉痛の時によく用いられますが、私自身は、疲れを感じた時にこのエッセンシャルオイルをメインで使いことが多いです。疲れやストレスを感じた時に、自分を取り戻す手助けになってくれる慰撫するような香りだと感じているからでしょうか? 免疫力が低下しているように思う時にも芳香浴やアロマバスで使うことがあります。
<Chamomilla’s recipe>
癒しやなぐさめが必要な時に・・・
ディフューザーやスプレーで。またはアロマバスで利用しています。
その時の気分に合わせた柑橘系の香りをプラスして使うことが多いです。
Pinus sylvestris(パイン)+ ブラック・スプルース(Picea mariana)
倦怠感とむくみに・・・
元々はクライアントのために考案したものですが、私自身も助けられたレシピです。
Pinus sylvestris(パイン)
+ レモン(Citrus limon)+ ゼラニウム(Pelargonium graveolens)
<エッセンシャルオイル・プロフィール>
学 名 : Pinus sylvestris
和 名 : 欧州赤松
科 名 : マツ科マツ属
主 産 地 : スコットランド、カナダなど
抽出部位 : 針葉(←枝と針葉から抽出することも)
抽出方法 : 水蒸気蒸留法
ノート : ミドルノート
主要化学成分:
α-ピネン(モノテルペン類)、β-ピネン(モノテルペン類)、
δ-3-カレン(モノテルペン類)など
注意事項: 酸化した場合皮膚感作の恐れあり。古いものの使用は避ける。
*ローズウッド(Aniba rosaeodora)・・・現在はレッドリストに掲載。
*コミッション E モノグラフ・・・
「コミッション E 」とはドイツ政府によって、ハーブの安全性と効能を審査するために
設立された委員会であり、科学者・毒物学者・医師・薬剤師などで構成されている。
ハーブの使用法・副作用・薬物相互作用について等の情報を発表している。
*精油の安全性ガイド第2版・・・
ロバート・ティスランド / ロドニー・ヤング著
フレグランスジャーナル社 発行
※このページはあくまで情報提供を目的としています。
※アロマセラピーは医療に変わるものではなく、またあくまで「自己責任」で行うものであり、使用に関して、個人によって控えるべきもの(体調・年齢・既往歴・アレルギーの有無など様々な理由によります)があることを予めご承知おきください。
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※写真は Pixaby ( https://pixabay.com ) のフリー画像より掲載
(2020年3月改稿)
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